競馬の一種・トロットレース
ばんえい競馬や馬術やエンデュランスなど、トレーナーの皆さんから色々情報提供を頂いて記事を作成してきましたが、まだまだ馬と関係する競技があったのです!
という訳で情報提供頂いた「トロットレース(繋駕速歩競走)」についてまとめてみたのでご紹介させて頂きます!
トロットレース(繋駕速歩競走)って?
繋駕速歩競走(けいがそくほきょうそう、けいがはやあしきょうそう)とは競馬の競走の一種で、騎手が競走馬の後ろにある繋駕車(一人乗りの二輪馬車)に乗って競走するというもの。
平地競走や障害競走では騎手は「ジョッキー」と呼ばれますが、トロットレースの場合、騎手は「ドライバー」と呼ばれます。
馬はサラブレッドではなく、スタンダードブレッド(全速力ではサラブレッドに敵わないが速歩が得意な馬)をはじめとしたトロッターが競走馬として使用されます。
トロットレースでは馬の歩調(=歩様 / 馬の歩き方、走り方(4本の肢の動きのパターン)のこと)によって「トロット」と「ペース」の2種類に分かれます。
トロットで競走する馬を「トロッター」、ペースで競走する馬を「ペーサー」と言います。それぞれの走り方によって調教の仕方が違うため、同一馬が両方の競走に出ることはありません。
日本では全然馴染みはないトロットレースですが、スウェーデンでは競馬といえばトロットレースなんだそうです。
トロット(斜対歩)
トロットとは…
こちらがトロットです!
ペース(側対歩)
ペースとは…
そしてこちらがペース。
老眼の私はどんなに目を凝らしても「同じじゃね?」状態でしたが説明と動画を凝視すること数分。やっとわかりました。
ペースはつまり運動会の行進の時に左右の手足が一緒に出ちゃう小学生の歩き方です。トロットはちゃんと行進できる子の歩き方。
私はもちろん左右の手足が同時に出ちゃった側の人間ですが、馬って本当に頭がイイ!こんな歩き方まで調教してあげると覚えられちゃうんですね~
走ったら失格
競馬なのに走ったら失格とはこれ如何に?とお思いのトレーナーさんもいらっしゃるでしょう。
トロット(速歩)とは上でもご説明させていただいた通り、4つある馬の走り方のうちの1つ。
馬の歩調(歩様) | |
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常歩 (なみあし/ウォーク) |
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速歩 (はやあし/トロット) |
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駈歩 (かけあし/キャンター) |
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襲歩 (しゅうほ/ギャロップ) |
つまりざっくり言うとトロットレースとは速歩で走らないといけないレースなのです!
全速力である襲歩(ギャロップ)はおろか、駈歩(キャンター)にも厳しい違法走法のチェックが入ります。
まさか走ったら失格なんて競馬があったなんて…永遠のJCである私も初めて知りました。
動画でチェック!
「そんな…速歩とか襲歩とか言われても…」とWikipediaを読みながらオロオロしていた私。ガチャ確率と馬券の組み合わせ計算以外の難しいことはわからないので動画を見ることにしました。
まずは先日11月11日に行われたエリザベス女王杯の動画での馬の襲歩(ギャロップ )をご覧ください。
そしてこちらがトロットレースでの速歩(トロット)
そうなんです。走り方が全然違うんです。トロットレースの方はタッタッタッタッターって聞こえてきそう。
日本でもやってるよ!
日本では大正時代に戦場で車両を引く軍馬育成のために奨励され、日本競馬会が開催した競馬で数多くのトロットレースが実施されていました。
その後、中央競馬では昭和43年に廃止。ちなみに中央競馬の場合は「3回もしくは30メートル以上キャンターで馬を走らせた場合は失格」というルールだったそうです。
現代日本では馴染みのないトロットレースは実は現在でも道東で行われています。
しかし競技人口はめちゃくちゃ少なく、多く見ても数十人規模。「日本一競技人口の少ないスポーツ」という異名もあるんだとか。
これ調べてて本当に馬って頭がいいんだなあとしみじみ感心していました。あとトロットの走り方カワイイ。ギャロップはカッコイイだけどトロットはカワイイ。
なんとなくテイオーステップを置いておきます。
テイオー!!セカイイチカワイイゾー!!