ウマ娘の元ネタを知ろう!実際の名馬との比較・紹介【前編】

実際のトウカイテイオー

歴代の名馬を女人化してゲーム・コンテンツ化したウマ娘。今回はウマ娘と実際の競走馬を比較や、元となる名馬たちを紹介します。競馬に詳しくない方も興味を持つきっかけになって貰えればと。

ちょっと長いので前編・後編に分けています。

ウマ娘前半

ウマ娘と競走馬の比較

スペシャルウィーク

実際のスペシャルウィークの特徴である、黒鹿毛・額から鼻先にかけての白い毛がウマ娘イラストにも反映されている。

ウマ娘として
北海道の田舎から上京してきた元気印のウマ娘。
生まれてすぐに母と死別するという悲劇的な身の上に生まれるが、育ての親の“お母ちゃん” や、牧場関係者の“おっちゃんたち” の愛情に囲まれ、まっすぐに育つ。
そのため底抜けに明るく、真面目で友達想い。どんな逆境でも決して諦めないガンバリ屋。
トレセン学園に転入したばかりで慣れない環境に戸惑いつつも、持前の明るさで、たくさんのウマ娘の仲間たちと、かけがえのない固い絆を結んでいく。
純朴で天然ボケでところがあり、興奮すると、つい地元の北海道弁が出てしまう。
競走馬として
1995年5月2日生まれで、通算成績は17戦10勝。適正は芝、脚質は先行〜差し。適正距離は中〜長距離。やや早熟傾向。天才武豊をダービージョッキーにした名馬。多くの記録を残し、2000年から種牡馬入りしていたスペシャルウィークだが、2017年2月に種牡馬を引退した。

サイレンススズカ

緑色のメンコ(覆面)が特徴的なサイレンススズカ。ウマ娘としては髪飾り(?)を着用。気性が荒いと言われているが、実はマイペースな性格だったようで、キャラクターとしても、それが反映されているようにみえる。

ウマ娘として
無口で物静か。不思議な透明感と、どこか影のある憂いを秘めたクールな美少女。
走る以外の興味関心が薄く、ひたすらストイックにトレーニングに打ち込む姿は、まるで悲劇のヒロインを思わせる。
スタートダッシュから終始先頭に立ち、ひたすら逃げ続ける“大逃げ”という常識はずれの戦法を得意とする。
その圧倒的なスピードは、一度走り出すと誰も彼女の影を踏むことはできないほど。まさに走るために生まれてきたようなウマ娘。
そして今日も彼女は走り続ける。理由はない。ただ、走りたいから――。
競走馬として
1994年5月1日生まれで、通算成績は16戦9勝。適正は芝、脚質は逃げ。適正距離は短〜中距離。1998年に6連勝で臨んだ天皇賞(秋)において故障、予後不良と診断され安楽死となってしまう。史上最強の逃げ馬との呼び声も高い

トウカイテイオー

スペシャルウィークと同じく、顔中央の白いラインが特徴。やや長めの後ろ髪がキャラクターのポニーテールを表しているのかも?

ウマ娘として
体は小さいが、明るくて活発、そして輝くような笑顔が眩しい美少女ウマ娘。
身軽でフットワークが軽く、跳ねるような独特の走り方は“テイオーステップ”と呼ばれている。
性格は勝気でちょっとナマイキ。プライドが高く、すぐにカッとなるところがあるが、レースに対する情熱は誰よりも強い。
“皇帝”と呼ばれている伝説の最強ウマ娘に強い憧れを抱いていて、その意思を継ぐ“帝王”となるのが将来の夢。
そのための条件である“無敗の三冠制覇”を目指して、絶対に負けられない戦いに挑む。
競走馬として
1988年4月20日生まれで、通算成績は12戦9勝。適正は芝、脚質は先行。適正距離中〜長距離。日本調教馬として最初の国際G1競走優勝馬。GIを7勝した「皇帝」シンボリルドルフの初年度産駒で、デビューと同時に「テイオー」の名にふさわしい大物ぶりを発揮する。度重なる骨折にみまわれ、1994年4度目の骨折後の回復が思わしくなく引退。2013年この世を去った。

ウオッカ

牝馬ながら牡馬にも負けない力強さが、オレっ娘としてキャラクターの性格にも現れているみたい。

ウマ娘として
ボーイッシュな雰囲気をもつオレっ娘。
ヤンチャでナマイキな性格で、現在、反抗期真っ只中。子ども扱いされたり、おちょくられるのが大嫌い。
しかし実はナイーブで純情。恋愛にも疎く、色恋の話には顔を真っ赤にしてすぐに鼻血を出す習性アリ。
自分を一人前のウマ娘として認めてもらいたい願望が強く、その気持ちが「大人って汚い」と、反抗的な態度になって表れてしまう。
ちなみにクラスメイトであるダイワスカーレットとは、不良と優等生、正反対の立場でいつも喧嘩ばかりしている。しかし実は一番、心が通じ合っている戦友であり親友である。
競走馬として
2004年4月4日生まれで、通算成績は26戦10勝。適正は芝、適正距離は短距離〜。牝馬として64年ぶりに東京優駿に勝利するなどGI通算7勝を挙げ、マスコミやファンから「史上最強牝馬」と呼ばれる。2011年5月9日JRA顕彰馬に選出された。ダイワスカーレットとは良きライバル。2010年に引退、現在はアイルランドで繁殖生活に入っている。

エアグルーヴ

女帝と称される気高さがキャラクターとしても現れている。ポイントカラーの黄色が愛らしい。抱えているトラウマとは…?

ウマ娘として
〝女帝〟と讃えられるウマ娘。その実力と実績はトップクラス。抜群のレースセンスと驚異的な末脚を得意とする。
容姿端麗、学業優秀。何でも完璧にこなす才媛。まさしく高嶺の華。そしてその実力にふさわしい高すぎるプライドを持つ。
多少、高慢でトゲトゲしい態度をとることも多いが、それは走ることへの真摯な意識の高さゆえ。
真に信頼を勝ち得た相手に対しては、ぶっきらぼうな口調の中に思いやりや優しさを垣間見せる。(あくまでほんの少しだが……)
ちなみに潔癖症で大の男嫌い。かつて出走したレースで、何やらトラウマになった出来事があったらしい。
競走馬として
1993年4月6日生まれで、通算成績は19戦9勝。適正は芝、脚質は先行より、適正距離は中距離〜。母ダイナカールも優駿牝馬(オークス)を制しており、母娘2代での優駿牝馬の制覇を成し遂げている。牡馬と互角以上に渡り合った戦績から「女帝」と称される。1999年に引退、2010年「東京ゴールデンプレミアム」のメモリアルホースで最多票を獲得。2013年4月23日、20歳で死亡した。

エルコンドルパサー

アメリカ生まれという事で帰国子女キャラクター。口調も。ウマ娘では覆面を被っているけど、メンコ?なぜ?

ウマ娘として
アメリカからやってきた帰国子女。
口調の端々に英語が混じるが、どこかインチキ臭く、みんなから「本当にアメリカ生まれなの?」と、密かに経歴を疑われている。
明るく活発な元気娘。時に暑苦しいくらいの燃える闘魂の持ち主。
故郷のアメリカやヨーロッパに凱旋し、名実ともに世界最強のウマ娘になるのが夢。
好きなものはプロレス観戦と激辛料理。趣味はフラメンコギター。学生寮で内緒でコンドルを飼っていて、ルームメイトを困らせている。
競走馬として
1995年3月17日生まれで、通算成績は11戦8勝。適正は芝、脚質は先行〜逃げ、適正距離は中〜長距離。1998年にデビュー、NHKマイルカップとジャパンカップを制した後、1999年にヨーロッパへ遠征し2勝をあげ、凱旋門賞で2着の成績を残した後に引退。2002年7月16日に7歳の若さで死没。2014年、JRA顕彰馬に選出されている。

オグリキャップ

アイドルモード(?)時は芦毛を表した白い衣装に身を包む。その人気の高さはウマ娘としても「全ウマ娘屈指の人気」として紹介されている。

ウマ娘として
地方から叩き上げ〝トゥインクル・シリーズ〟へ乗りこんできた異例の経歴を持つウマ娘。
全ウマ娘中屈指の人気を誇るトップアイドルだが、本人の性格はクールで少し近寄りがたい雰囲気を持つ。
しかしそれは走る事への純粋な気持ちゆえ。その真面目な性格から、彼女を尊敬する後輩は多い。
少し天然の入った純朴な性格で、いまどきの流行や年頃の女の子のファッションなどには疎い。
ちなみに大食漢で、毎食ごはんを丼で10杯は食べる。
競走馬として
1995年3月17日生まれで、通算成績は32戦22勝。適正は芝、適正距離は短〜中距離。「芦毛の怪物」と称され、その活躍と人気の高さから、第二次競馬ブームの立役者といえる存在。地方競馬で活躍後、中央競馬へ移籍。移籍後には当時日本タイ記録だった重賞6連勝を達成。1991年1月に引退、種牡馬となった後、2010年7月3日に骨折で安楽死となる。

グラスワンダー

アメリカ出身の帰国子女。栗毛が柔らかな茶色い髪色で表現されている。

ウマ娘として
アメリカ生まれの帰国子女。しかし流暢な日本語と温和な物腰のため、あまり外国人の雰囲気はない。
おっとりとして、大人しくいつもニコニコ笑っている落ち着いた性格。ほんわかとした独特のペースで話す。
あまり闘争心がないように思われがちだが、ボーッとしているときほど集中力が増し、レースで驚くような走りを見せる。
スペシャルウィーク、エルコンドルパサーとはクライメイトであり親友。みんなの良き相談相手であり、しっかりと相手の意見を聞き、やさしく諭すように意見を言う。そのあまりに的確な発言から〝実は腹黒いのでは?〟という疑惑もあるらしい(?)
競走馬として
1995年2月18日生まれで、通算成績は15戦9勝。適正は芝、脚質は差し、適正距離は中〜長距離。「マルゼンスキーの再来」と呼ばれる。2歳でデビューし連勝、そのレース展開から「怪物」と呼ばれる。その翌年に骨折、後は苦しい展開が続くが、宝塚記念と有馬記念を制し、史上2頭目の「グランプリ三連覇」を達成。引退後は種牡馬として5頭のGI・JpnI競走優勝馬を輩出している。

ゴールドシップ

綺麗な芦毛とスラットした印象のゴールドシップ。暴れん坊なところもウマ娘の性格に現れているみたい。

ウマ娘として
美しい芦毛の銀髪をなびかせ、抜群のプロポーションと神々しいまでの美貌を持つスーパーウマ娘。
しかしその見た目に反し、性格はかなり残念なガッカリ系美少女。
とにかく粗暴で凶悪、毒舌で乱暴、よくわからないテンションで相手を煙に巻く飄々とした性格。
トレーナーの意見は基本的に聞き流し、気分が乗らないとレースやトレーニングも一切真面目にやらない。まさしく馬耳東風。
その傍若無人な振る舞いで、とんでもない目にあったトレーナーは数知れず……。
趣味は他愛もない可愛いイタズラ(ただし、ゴルシ基準であることに注意!)。
競走馬として
2009年3月6日生まれで、通算成績は28戦13勝。適正は芝、脚質は差し、適正距離は中〜長距離。愛称はゴルシ。とにかくスタミナに溢れ、超ロングスパートで圧倒することも。芦毛馬の中央競馬GI最多勝利数、最多獲得賞金額の記録を保持している。一方で「芦毛の暴れん坊」と言われるほど、やんちゃな馬でもある。ウイニングランの拒否や、宝塚記念ではゲートが開く際に後ろ足で立ち上がって10馬身も離されてしまう…などのおちゃめな一面(?)も。

前編のまとめ

名馬の中にも、長期に渡り活躍し続けた馬や、短期間ながらも圧倒的な力をみせ観客を魅了した馬、気品に溢れる馬や暴れん坊など、様々な特徴がありますね。

これらの性格や特徴もウマ娘の見た目や性格に反映されているようなので、元ネタを知っておくと、さらにゲームやコンテンツを楽しむことができそうです。

ウマ娘後半

シンボリルドルフ〜メジロマックイーンは次回、後編で紹介します。

ウマ娘の元ネタを知ろう!実際の名馬との比較・紹介【後編】
ウマ娘の元ネタとなる名馬の比較や紹介、後編です。
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