カワイイ見た目で超強い
競走馬として活躍しているサラブレッド、ばんえい競馬でおなじみのばん馬さんの他にもまだまだ様々な種類の馬が存在しています。
今回ご紹介するのはお耳がめっちゃカワイイ、マルワリ馬さんだ!
象と戦う馬
耳がクルンと回転したマルワリ馬は12世紀頃、インド在来馬とアラブ馬、モンゴル馬等を交配して生み出されました。
過酷な砂漠の熱さに耐えられるよう飼育されたマルワリ馬は性格は利口で勇敢で強健。なんと、戦象(軍事用の象)に乗った敵と戦うよう調教までされていました。
付け鼻で子象になりきる
そんなマルワリ馬を愛馬とするのが誇り高きラージプート族ですが、実は困っていました。なぜなら周辺諸国が度々侵略を仕掛けてくるからです。
しかも敵はめちゃめちゃ強そうな戦象に乗っている…
どないしたらいいんや!
そこでラージプート族はひらめきます。
「マルワリ馬に付け鼻して、子象になりきったらいいんじゃね?」と。
そう。これこそまさに象の弱点だったのです。
付け鼻をつけることで成長した象たちが本能的に攻撃しない子象になりきったマルワリ馬は象に近づくと、前足を高く上げ、象の頭を思いっきり踏んづけて主人が敵の象使いを槍で攻撃出来るようにしたのです。
伝説の馬チェタック
この付け鼻作戦の中でも有名なのが、1576年「ハルディーガーティ(Haldighati)の戦い」に登場する伝説の馬チェタックです。
象の鼻を付けたチェタックは敵の象に前足で襲いかかり、最後のラージプートである主人マハラナ・プラタプが槍で敵を攻撃するのを援護しました。
しかし、敵は攻撃を交わし代わりに象使いが死ぬことに。そして、象使いが死んで半狂乱になった象は戦闘用に取り付けられた鼻先の剣でチェタックの足を1本切り落としてしまいます。
息も絶え絶えになったチェタックはそれでも最後の力を振り絞って主人であるプラタプを戦場から連れ出し、結局プラタプは兄弟の馬に乗り脱出することが出来たそうです。
結局ラージプートは敗北してしまったものの、この戦いはラージプート族と馬達の忠誠と勇敢のシンボルとして今も歴史家に高い評価を受けているんだとか。
カワイイだけじゃない高性能な耳
マルワリ馬のチャームポイントと言えばクルリンとしたお耳。
他の馬にはない特徴である180度回転するというこの耳には実は、隠れる場所がない砂漠での生命維持に欠かせない鋭い聴力が備わっています。
マルワリ馬乗馬トレッキング
ラージプート権力の封建制度の象徴だとみなされてしまったマルワリ馬は放棄、銃殺、去勢され、一時は絶滅寸前にまで追い込まれてしまうことに…
しかし、後に観光が発展。再びマルワリ馬への関心が高まり、90年代頃からマルワリ馬の飼育を復活。今はトレッキングの乗馬用として活躍しています。
マルワリ馬トレッキングの「プリンセス・トレイル」のHP(英語)
画像引用元:http://travel.cnn.com/explorations/play/indian-horses-bred-fight-elephants-028129/
マルワリさんのこのクルリンお耳…
こんな感じでお耳でハートを作ってるみたいに見えてめっちゃカワエエエエ
マルワリウマ娘ちゃんも絶対カワイイよね!「世界のウマ娘」って本を発売して欲しい
可愛いけどウマ娘化させるにはちょっと血生臭すぎて妄想力に影響ががが