2019年11月3日にマヤノトップガンが老衰の為に27歳で亡くなりました。
好位抜出、逃げ切り、4角先頭、直線強襲という異なる戦法でG1を4勝した事に注目されるマヤノトップガンであるが、私がこの記事で紹介したいレースは阪神大賞典(G2)である。
実はこの1996年の阪神大賞典は競馬ファンであれば知っている人も多いであろう伝説のレースで、『土曜日史上最高のレース』『伝説のG2』とも呼ばれている程の最高のレースなのである。
マヤノトップガン追悼の意味も込めて、ウマ娘からマヤノトップガンを知ったという方も絶対に知ってほしい名レースなので是非紹介したい!
当時の背景なども踏まえつつ紹介していきたいと思います。(記事冒頭がとっても真面目だけどここからも真面目です)
伝説になった阪神大賞典
1996年の阪神大賞典はまさに伝説的なレースです。ウマ娘が好きで競馬はニワカですっていう私みたいな人にも是非知ってもらいたい最高のレース。
netkeibaが開催した「平成ベストレース」ランキング(応募総数27000)でも、G1以外で唯一ランクインしたのがこのレースである。日本ダービーのウオッカを抑えての第8位。それ位、鮮明に競馬ファンが覚えている程の伝説的なレースなのである。
ナリタブライアンとの一騎打ち
1996年当時は景気がとってもよくてJRAの年間売上は4兆円を越えていました(パネェ)。更に土曜競馬も盛り上げたいな~と言う事で、春の天皇賞のステップである阪神大賞典が土曜日に開催にも関わらず、訪れた競馬ファンは約6万人。
このレースでもちろん競馬ファンの多くがマヤノトップガンの走りに注目していました。しかしもう1頭、多くの競馬ファンから注目されていた馬が…
違う!
シャドーロールの怪物、ナリタブライアンである!
2頭の年度別代表馬がぶつかるという事で超注目されていた阪神大賞典。しかしここに辿り着くまでの道のりは全く違います。
マヤノトップガンは菊花賞と有馬記念を連勝しての阪神大賞典という事でもうイケイケ中のイケイケである。まさに全盛期!
一方ナリタブライアンは、一昨年にクラシック三冠と有馬記念を制していましたが怪我を負い、復帰してからも天皇賞秋12着、ジャパンカップ6着、有馬記念4着と完全復活できていない状況でした。
「さすがのナリタブライアンもそろそろ駄目か…」
「いや、そろそろ復活するぞ!」
と言う感じで評価が分かれていたんですね。しかし、そこは皆大好きナリタブライアン。1番人気は絶好調マヤノトップガンで2.0倍。ナリタブライアンは完全復活できていないにも関わらず2番人気の2.1倍という人気でした。
さらにマヤノトップガンの騎乗は田原成貴で、ナリタブライアンは武豊。新旧の天才騎手が騎乗するというもう鼻血が出そうな超好カード。テレビの前で皆ティッシュ片手に観戦していた訳です。
競馬史に残る壮絶な叩き合い
ノリに乗ってるマヤノトップガンが勝つのか!?それともナリタブライアンの復活か!?それとも他の馬がまさかの勝利か!?という感じで始まったレース。
レースは緩い流れで先行勢を見る形で好位を取るマヤノトップガンと中団に構えるナリタブライアンという形で進んでいきます。
レースが動いたのは2週目の第3コーナー!マヤノトップガンが先頭に踊り出るとどんどんレースのペースを上げていきます。するとそれにビビビと反応したかのように後方からナリタブライアンが迫ってくる!
最後の直線で完全に抜け出す2頭!
完全に2頭が抜ける!併せ馬じゃないよ!本番中だよ!
2頭だけ住んでる惑星が違う!
ナリタブライアンか!マヤノトップガンか!マヤノトップガンか!ナリタブライアンか!
王者同士の意地の対決はそのまま並んでゴール!結果はナリタブライアンがハナ差で勝利。最後のコーナーから2頭が並んで直線で叩き合いする場面マジで半端ないです。伝説のレースと呼ばれるにふさわし過ぎる素晴らしいレース。
レース後
このレースが終わった後に新旧の天才はこのようにコメントしています。
田原騎手「もしブライアンが本調子であればトップガンはスタンドまで吹っ飛ばされていたよ」
武豊騎手「勝つには勝ったが、あれっという感じもした。あの馬の全盛期はあんなものではななかった」
このようにコメントしています。ナリタブライアン恐るべし…
ウマ娘としても大活躍中の2頭によるで伝説的なレースの紹介でした。
最後のカーブから2頭で抜け出していく所、マジで何度見ても鳥肌ものです。宮本アナの実況もほんと素晴らしい。スタンドの盛り上がりもG1以上だし、ほんとに素晴らしいレース!
マヤノトップガン追悼記事なのに何でナリタブライアンが勝ったレースやねん!っていう声もあるかと思うけど、私は個人的にこのレースが一番好きなのであえて紹介させて頂きました。
伝説のレースを振り返る企画その2は、あの子が勝った有馬記念の予定(多分)。
まあこれが名勝負というのに否定的な人が
大川慶次郎氏や武豊騎手とか関係者に多くて
ファンやメディア関係は称える方向にあるのが面白いね