ユキノビジンのとってもいい話
岩手競馬から中央競馬に移籍しクイーンステークス優勝、桜花賞と優駿牝馬で2着になるなどの活躍したユキノビジン。
ウマ娘ユキノビジンちゃんのモデルにもなった競走馬ですが、そんなユキノビジンには素敵な恋のエピソードがあるんだっぺぇ!
競走馬ユキノビジン
ユキノビジンは1990年3月10日生まれの栗毛の牝馬。元々幼い頃から素質を見込まれ中央に入厩する予定だったものの、受け入れ予定だった久保田厩舎の馬房にたまたま空きがなく、一時的な措置として岩手所属となっていました。
4歳になり改めて中央に転厩。遺跡初戦となるクロッカスステークスではオッズは10頭立ての9番人気と非常に低いものでしたが、スピードを生かして快勝。
続く桜花賞、オークスではベガの前に2着と敗れたものの、実力を証明しました。
岩手出身という経歴と父サクラユタカオー譲りの華やかな栗毛、丁寧に編み込まれたたてがみ、いかにも北国らしい「ユキノビジン」という響きの良い名前、「朴訥なおじさん」という印象の騎手・安田富男さんとのコンビが「中央のエリートに挑む田舎娘」というイメージを強調したことなどが相まって1993年クラシック世代の中でも屈指の人気に。
オークスの後にはユキノビジンのぬいぐるみが発売されましたが、発売当時はまだ重賞勝利もない頃。G1未勝利馬はおろか重賞未勝利馬のぬいぐるみが作られることは当時としては極めて異例だったそうです。
ユキノビジン全レース結果
1992年9月14日「ビギナーズC1」でデビュー、1993年12月18日「ターコイズS」で引退。
レース名 | 着順 | 勝ち馬(2着) |
---|---|---|
ビギナーズC1 | 1 | (サカモトルーキー) |
南部駒賞1(G) | 5 | エビスサクラ |
クロッカスS(OP) | 1 | (ビコーアルファー) |
桜花賞(G1) | 2 | ベガ |
優駿牝馬(G1) | 2 | ベガ |
クイーンS(G3) | 1 | (ホクトベガ) |
エリザベス女王杯(G1) | 10 | ホクトベガ |
ターコイズS(OP) | 1 | (アルファキュート) |
ユキノちゃんの編み込みも素朴さもやはり史実通りだったということですな~
恋のキューピッド
そんなみんなに愛された田舎娘ユキノビジンは実は厩務員さんの恋のキューピッドでもありました。
ユキノビジンの担当厩務員の清原さんはユキノビジンが縁で知り合った女性と結婚。生まれた娘さんのお名前はなんと「優希乃(ユキノ)」さん!
ユキノビジンは残念ながら2016年7月22日に26歳で急性心不全で亡くなりましたが、とても穏やかな最期だったようです。
「いつも青葉の頃にふっくらして毛づやも良くなるのに、今年はなかなか良くならなかった。少しずつ衰えていましたね。放牧地で寝ているのかなと思ったら、亡くなっていました。いい子は残せませんでしたが、牧場にとって大切な馬。桜花賞は悔しくもうれしくて、一番の思い出です」(村田牧場・村田和子さん)
引用元:https://news.netkeiba.com/?pid=tarekomi_view&no=5945
ユキノビジンが亡くなる前の5月、昨年末に定年退職した清原厩務員と奥さんと娘の優希乃さん(19)で一緒にユキノビジンが暮らす村田牧場を訪れ、優希乃さんは「ユキちゃんがいなければ私は生まれなかったのよ」とユキノビジンに話しかけていたそうです。
ユキノちゃん恋のキューピッドしてたなんてステキ!ふんすふんす張り切ってたのかな~ カワイイ
ユキノビジンちゃんと言えば同じ名前の「ゆきの美人」が有名よね。ユキノちゃんの誕生日の3月10日にはこれでカンパイするっきゃないぜ
移籍が遺跡になってないですか?