世にも珍しい白毛の競走馬
先日、白毛の繁殖牝馬ユキチャンに女の仔が誕生しおめでたいので白毛の競走馬についてまとめてみました!
白毛と芦毛、何が違うの?
突然変異で白毛が生まれる確率は非常に低く、1万頭から2万頭に1頭ほどの確率でしか産まれないと言われています。中央競馬で分類されている8種類の競走馬の毛色でも、白毛の競走馬の割合は0.04%とかなりレア。
芦毛も加齢によって毛が白くなっていきますが、芦毛の場合は肌が黒っぽく、白毛の場合は肌がピンクという違いがあります。
日本で最初の白毛の競走馬・ハクタイユー
そんな数少ない白毛の競走馬ですが、日本で初めて白毛の競走馬として登録されたのが1979年5月28日生まれのハクタイユー(幼名:ホマレエース)です。
父ロングエースは黒鹿毛、母ホマレブルは栗毛であり遺伝的にも芦毛が生まれるはずはない…白毛はかつて日本で確認されたことのない毛色でしたが、海外では白毛の競走馬が確認されていたため、
日本でも「白毛という毛色を新しく設けよう」ということでホマレエースが第1号として登録されることになり、競走名ハクタイユーとして中央競馬で1982年2月28日にデビューしました。
その後は4戦0勝で引退するも北島牧場で種牡馬として過ごし、また、馬主さんが神主を務める義経神社で神馬としても活動していたそうです。
2例目の突然変異・カミノホワイト
父カブラヤオー(黒鹿毛)、母クレナイオーザ(栗毛)の間に突然変異で生まれた日本2例目となる白毛馬が1983年生まれのカミノホワイトです。
競走馬となるも1戦0勝で現役引退し繁殖入り。そしてなんとハクタイユーと結ばれ、日本で4頭目となる白毛馬の「ミサワボタン」が1993年に生まれます。
ミサワボタンは両親がどちらも白毛という日本では他に例のない配合で生まれた馬となりました。JRAに競走馬として登録されていたものの、結局レースには出走できずに引退。乗馬として活躍していたそうですが、現在の消息はわかっていないとのこと。
シラユキヒメ
そしてユキチャンのお母さんがシラユキヒメです。
シラユキヒメは父サンデーサイレンス(青鹿毛)、母 ウェイブウインド(鹿毛)から生まれた突然変異の白毛馬。シラユキヒメはデビューが遅れたこともあり出走レースは中央競馬の500万円以下または900万円以下という厳しい条件でしたが、それでも9戦中一度3着に入っており、白毛馬としては中央競馬で初めて馬券に絡む着順に入りました。
シラユキヒメの産駒一覧
白毛馬が突然変異で生まれる確率は非常に低いですが、すでに白毛遺伝子(ほかの毛色に対して優勢)を持っているシラユキヒメ産駒はメンデルの法則により50%の確率で白毛として生まれると言われています。
という訳でシラユキヒメの産駒にはこんなに白毛がたくさん!良血でもあるので白毛の新系統誕生が期待されています。
馬名 | 性別 | 毛色 | 父 |
---|---|---|---|
シロクン | 牡 |
白毛 | ブラックホーク |
ホワイトベッセル | クロフネ | ||
ユキチャン | 牝 | ||
ママズディッシュ | 芦毛 | ||
シラユキヒメの2008 | 牡 | 白毛 | |
マシュマロ | 牝 | ||
ブラマンジェ | |||
マーブルケーキ | 白毛(栗ブチ) | キングカメハメハ | |
ブチコ | 白毛(鹿ブチ) | ||
シロニイ | 牡 |
白毛(ブチ) | |
シラユキヒメの2015 | 鹿毛 | ||
シラユキヒメの2016 | 牝 | 白毛 |
シロニイは右目が魚目(さめ)。もう片方は黒目というオッドアイ。イケメン過ぎる…
ユキチャンの仔も可愛かったですよね~ いつか白毛の仔がG1獲るのを見てみたい!!
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